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Scene.1

時は2033年

数千人は収容できそうな巨大アリーナには多くの観客が訪れていた。

入口には『BOUNTY HUNTERS WORLD CHAMPIONSHIP』のトーナメント表が掲示されており、大勢の観客が興奮を身に包んで続々と会場入りしている。

アリーナを埋め尽くすほど大勢の観客で満席となった会場では、ハンターたちの登場を今か今かと待ちわびる空気で包まれていた。

まだ対戦が始まる前にも関わらず、既に会場内は熱気に満ちており四方八方から止む事のない歓声が飛び交っていた。

―――

アリーナの丁度中央に位置する台座は観客席からは離れており、台座の部分だけが高く、どの観客席から見ても見やすい造りになっている。

そして台座には、人よりも遥かに大きく、ごつごつとした突起物のある薄汚れたカプセルが置いてあった。

頑丈そうにも見えるカプセルの素材は、一部透明になっているようだが、中に何が入っているのかは確認する事は出来ない。

カプセルから少し離れた位置には、”それ”を落とす為なのか床に“穴”が開いているエリアがあった。

“穴”の中はまるで夜がそこに結晶化しているかのように暗く、まるで異空間と繋がっているような錯覚を覚える。